新しい『聴く』セッションを終えたあと、手ごたえを感じることがありました。
なぜ良い感触があったのか、その理由を振り返ろうとすると、ひとつひとつの場面が思い出されます。
今回のセッションでは、相手が抱える仕事の「もやもや」を出してくださいました。そして話の流れの中で、そのもやもやを解消する糸口に気づかれたように見えたのです。冗談交じりの雰囲気がふと真剣な空気に切り替わる瞬間があり、その変化がとても印象的でした。
私の投げた問いが、もやもやを整理する助けとなったように思います。その瞬間、相手が見ている景色を少し観られたんじゃないかと感じました。
確かにうまくいった、と言えるセッションでした。『あの空気の変化』こそが、セッションの確かな手応えだったのではないでしょうか。
書籍『まず、ちゃんと聴く。』で紹介されている聴き方です。
聴き手の関心を相手や自分の関心事にむけるのではなく、相手の関心事に向けます。
そうすることで、話し手は自分でも気づいていない思考や感情にアクセスしやすくなります。
そして横の関係になりやすいです。
書籍『まず、ちゃんと聴く。』ではこの『聴く』を『withoutジャッジメント』なきき方としています。
書籍『まず、ちゃんと聴く。』紹介
“本書では「自分の解釈を入れることなく、意識的に耳を傾ける行為」を聴くと定義する。”
これが出来るとあの人との関係性がよくなる。これはAIがどんなに発達しても必要なソフトスキルではないでしょうか。
そんなソフトスキルを学べる本です。
『あの空気の変化』の起こし方
「あの空気の変化」は、たったひとつの問いから生まれたように思います。
では、なぜ私はその問いを投げかけることができたのでしょうか。
振り返ってみると、私は相手の抱えていたもやもやに対する「正解」を持っていたわけではありません。けれども、語られる言葉の奥に、話し手自身がある登場人物に対してどこか気後れしている気配を感じ取ったのです。
その視点を少し広げる問いを投げかけた瞬間、場の空気がふっと変わりました。
「そっか、確かにその人の気持ちになって考えていませんでした。」
そう語ったときの話し手の声には、はっとした気づきを感じられました。
そこからは、言葉の間に沈黙が入り混じるようになりました。その沈黙は停滞ではなく、内省の深まりを示す静かな時間だったのだと思います。
私は答えを与えたわけではありません。ただ話を整理するお手伝いをしただけです。
けれど、そのもやもやは具体的な課題へと形を変えたように思えます。
次のセッションがどんなセッションになるのか楽しみで仕方ありません。
まだまだラッキーパンチだけど、やり様はありそう
今回のセッションは相手の利益に繋げることが出来たと判断しますが、正直に言うとラッキーパンチ感が否めません。
相手の見ている世界を見ていたおかげだと思いますが、毎回これができるものか。
何とも言えない所ですが、相手の見ている世界が見えやすくなるかもしれない新たな問いが生まれました。
『詳細を尋ねる質問は削ぎ落しても問題がないんじゃないか』
今回のセッションで生まれた私の問いです。
自分が分からない情報を根掘り葉掘り尋ねることを一旦やめて、相手の見ている世界を見ることに専念する。
そもそも根掘り葉掘り聞こうとしている時点で、私の関心事を見ていることになりそうです。
この問いについても記事にしようと思います。
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